就活したいんだけど教授に「就活してる暇あるなら実験しろ」と言われて気まずい…
研究が忙しすぎて就活してる暇がない…研究と就活の両立なんて無理でしょ。
どうしたら両立できるの?
本記事では上記の疑問に答えます。
✔ 本記事の内容
- 就活と研究の両立を阻む研究室あるある
- 研究と就活の両立に必要なのはただ1つ
- 理系院生の誰でもできる「時間」の創り方
- 「教授が就活させてくれない」は言い訳
大学を修士課程で卒業後、企業で日々研究に取り組んでいるくりぷとバイオ(@cryptobiotech)と申します。
この記事では理系学生・理系院生が悩むであろう「就活と研究の両立」に関してノウハウをお伝えします。
僕も就活時期は研究との両立で苦労したので、あなたの気持ちはよくわかります…。
当時の経験から「もっとこうしておけば良かった」や「これはやっておいて損はない」ということを書いていきますね。
この記事は3~4分で読めます。
研究と就活の両立は当記事に書かれていることを試していただければ誰でもできますので、ぜひ実践してみてください。
目次
就活と研究の両立を阻む研究室あるある
僕が院生の頃、あなたと同じく指導教官に「就活したいのですが…」と相談したら以下のようなお言葉が返ってきました。
就活?お前そんなことしてる暇あるのか?
就活やってる暇があるならもっと研究しろ。
まあどうしても就活したいなら、一番行きたいと思っている企業1社だけ受けることを許す。
「そんなこと言われるわけないじゃん」と思われるかもしれませんが、これは日本の研究室至るところで起きている日常茶飯事です。
基本的に指導教官がこういう考え方のラボは激務であることが多く、そもそも就活している暇なんてねーよ!ということも普通にあるでしょう。
この記事を読んでくれているあなたも、そんな境遇なのではありませんか?
そんな激務な状況で研究と就活をうまく両立するなんて、普通にやっていたら絶対に無理ですよね。
ではどうやって両立すればいいのか、僕の経験談も踏まえて次項でご説明します。
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研究と就活の両立に必要なのはただ1つ
僕自身の経験&就活無双した先輩方の意見をまとめると、研究と就活の両立に必要なのは「時間」です。
もっと言えば、就活解禁前に自分の時間をどれだけ就活に割けるかが重要。
才能や効率の良さは関係なく、本当にただこれだけなんです。
今の就活スケジュールだと、就活解禁されてからあっという間に企業からエントリーシート(ES)の提出を求められます。
もちろん大手か中小かベンチャーかによって違いはありますが、基本的に就活解禁から1ヵ月程度で提出というタイトなスケジュールのはず。
たった1か月でESや研究概要を完成させないといけない。
その間は就活に割かねばならない時間が多くなり、結果的に研究をしている時間がなくなる。
それによって指導教官から”研究をサボってるレッテル“を貼られることになり、就活をしている場合ではない状況に陥る可能性もありえます。
こういった悲劇を防ぐためにも、就活解禁前からコツコツ就活を進めておくのが大事。
ちょっとずつ進めていけば指導教官にもバレません。
また、事前に始めることで周りよりも以下の点で差をつけられるので、もはや始めない理由がありません。
- エントリーシート(ES)
- OB訪問
- 自己分析
- 企業研究
- 面接
就活解禁前に準備を進めている就活生って意外に少ないんですよね。
僕の研究室時代を振り返ってみても、同じ研究室内の同期で就活解禁前に事前準備をしていたのは僕だけでした。
「あれ、じゃあ前もって始めればけっこうな多くの人たちと差をつけられるじゃん!」とあなたも思いませんか?
その意見は全くもってその通りで、繰り返しますが、就活解禁してから就活をスタートさせていたら理系院生は両立なんて無理です。
あのスケジュールでなんとかなるのは、「週1ゼミに出席していればOK、週6は好きなことしていて良い」くらい時間に余裕がある文系の方々だけです。
ただ、それを自覚していれば解禁前にスタートが切れますし、解禁前からやり始めたら誰でも簡単に周りと差をつけられます。
理系院生の誰でもできる「時間」の創り方 for 就活と研究の両立
まず前提条件を1つ。
時間は「探すもの」ではなく「創るもの」です。
今やっていることを全部継続しながら、かつ就活の時間も創り出していくのはやはり無理があります。
削れる時間を自覚して意図的にそれらを辞めていくことが肝要です。
僕が研究と就活を両立する上で「あ、これは時間の無駄だな」と思ったことが3つあるので、それを解説していこうと思います。
もしあなたもドキッとする点があれば、ぜひこの機会に見直してみてくださいね。
実験中にできるスキマ時間でのスマホ弄り
実験ってどうしてもスキマ時間ができるものですよね。
たとえば細胞を培養皿から回収して遠心している最中とか、酵素反応を15分ほどしかけている最中とか。
そういったスキマ時間に「なんとなくスマホを見ている」というあなた、その時間は就活の時間に変えることができます。
ちなみに僕が院生の頃に「1日で何時間くらいスキマ時間にスマホ弄りしてるんだろう?」と思い立ってタイマーで測ってみたところ、平均して1時間くらいは使っていました。
ただ、それは1日の合計時間であって、実験のスキマ時間は15分ずつくらいしかないから落ち着いて就活に取り組めないという意見も確かにあると思います。
でもそれくらいの時間があれば、例えば過去の先輩が書いたESの志望理由や自己PRなどの文章を読むことはできるはず。
もしくはなんとなく興味がある企業の研究開発領域を調べることだってできます。
現代の情報社会において、スマホは最大の味方であり、最大の敵でもあります。
日々の研究生活で「時間が全然ない…」と嘆くあなた。
まずは1日でどれくらい「なんとなくスマホ弄り」に時間を割いているのか計測してみてください。
絶対に「こんなに時間をムダにしていたのか…」と思ってもらえる自信があります。
ちなみに、スマホを弄っている時間(例:1時間/日)を就活解禁の半年前から就活に全投入した場合、解禁までに182.5時間もの準備時間を創出できます。
これは1日10時間就活に充てたとしても18日分に相当する時間量です。
就活解禁からスタートした理系院生のライバルが、1か月であなたの作業量に追いつくのはほぼ不可能だとわかってもらえると思います。
研究室内での雑用
研究室で最も無駄だなと思ったことの1つは「自分に直接関係ない雑用」です。
例えば自分が全く使っていない共通試薬(有機溶媒など)の購入&保管庫への運搬&廃棄処理は、いつも無駄だなと思っていました。
僕が所属していたラボでは、院試が終わったあたりからM1終わりくらいまで共通試薬関連の当番制リストに組み込まれていました。
しかし就活の準備をしたかったので、僕は後輩と密約を交わすことに。
それは「就活が終わるまで雑用やってくれたら、就活終了の暁に莫大な見返りを与える」というもの。
仲良かった後輩とこの密約を結んだおかげで、毎週2時間くらい発生していた雑務を全て就活に投入することに成功しました。
僕は就活解禁の半年前から準備を始めていたので、半年で48時間ほど就活に充てられる時間を創出したことになります。
雑用は「やらなければならないこと」という認識が強いかもしれませんが、手続き(密約)を踏むことでやらずに済むことも可能です。
その時間で僕は行きたかった企業分析を徹底的にすることができました。
もちろんタダで「あの雑用全部代わりにやっておいて」というのは先輩として愚の骨頂だと思います。
しかし相手のリターンも考えた提案ができればどちらもWIN-WINにできますので、不要だと思ったことはどんどん断捨離していきましょう!
研究室での何気ない雑談(研究ディスカッション以外)
研究室の居室で実験結果の解析をしていたりすると、周りの雑談が聞こえてきてついつい参加したくなってしまうことがありますよね。
僕は雑談が大好きなのでいつも参加していたのですが、ついつい1~2時間過ぎてしまうということもザラにありました。
研究のディスカッションなら無駄ではないのですが、関係ない雑談で時間が使われてしまうことを大いに反省すべき。
そこで僕は「イヤホンで外界から音をシャットアウト」することによって、強制的に雑談に参加できないようにしました。
これをした結果、自分がいかにダラダラと研究しているのかを自覚することができました…。
おそらく1週間に5時間くらいは時間創出できていたと思います。
そしてどうでもいい話ですが、ノイズキャンセリング機能付きのイヤホンの素晴らしさを実感した時期でもあります。
研究に関係ない雑談は一見「先輩後輩の仲を深めることに繋がる」と考える方もいます。
が、一方で「今日はちょっと作業させてほしいのに、また始まったよ…」と思う人もいます。
相手の時間を奪わないという意味でも、意識的に雑談回数を減らすのはメリット多いですよ!
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「指導教官が就活させてくれない」は言い訳
よく就活相談を受けていると「指導教官が認めてくれなくて就活できないんです…」と悩みを打ち明けてくれる後輩さんがいます。
僕も同じようなことを言われていたので気持ちはよくわかります。
もし就活しているのがバレたら指導教官の逆鱗に触れて研究遂行に支障ができるかもしれないし、「お前を卒業できなくするぞ」みたいな脅しが入るかもしれない。
ぶっちゃけ怖いですよね。
ただ、そう思っているあなたに1つお伝えしたいことは「あなたは何のために、誰のために研究をしているの?」ということです。
僕も先輩から同じようなことを言われてハッとしたのですが、指導教官の言うことに従っていても、指導教官はあなたの人生に対して何も責任を取ってくれません。
もしかしたら「博士課程に進んだらもっと良い研究人生を歩めるようになる」みたいな甘い言葉を伝えてくるかもしれません。
でもそれはあなたが博士課程として研究室に残れば、研究室運営がよりやりやすくなると思っているだけかもしれません。
あなたが本当に就職したいと強く思っているのであれば、研究室では就活できないとしても家で隠れてやるべき。
説明会が平日にあるのであれば仮病を使ってでも行くべきです。
でも怒られるのが怖くて就活できなかった…と後になって不満を周りにこぼしても、「そうするって決めたのはあなたでしょ?」と言われるだけ。
自分のやりたいようにやるのが一番後悔がありません。
僕も「1社だけにしろ」って言われていながら普通に7~8社にエントリーしましたし、そのことに対して後で怒られてもスルーしていました。
指導教官も結果を出してさえいれば基本的には何も言わないですし、もし平日に就活で不在にするなら「土日のどこかで補います」と指導教官に直接交渉するのもアリです。
要は「就活時に研究がおろそかになってはいかん」ということでして、だからこそ早い段階から少しずつコツコツ就活準備を進めておくべきなんです。
研究と就活をうまく両立したいのであれば「指導教官が就活させてくれない」は禁句です。
聞く人によっては「自分の意志がないやつ」とか「事前準備が足りていない」とか思われてしまう可能性がありますので!
というわけで当記事は以上になります。
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ではではっ