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大企業で研究職に就くメリットデメリット5選【企業人が本音で語る】

○大手企業の研究職に就くってどんな感じなの?
○大手企業の研究職に就くメリット・デメリットを企業研究者から聞きたい!

 

本記事では上記のような疑問に答えます。

 

✔ 本記事の内容

  • 大企業の研究職に就くメリット5選
  • 大企業の研究職に就くデメリット5選
  • 大企業の研究職はつらいけど総合的に見たらメリットが絶対に勝つ

 

大手企業で研究職に従事しているくりぷとバイオ(@cryptobiotech)です。

 

企業の研究職に憧れがあるけど、内情がどんな感じなのか情報が乏しい…。

と思ったことはありませんか?

 

バイオさん
バイオさん
僕は就活の時、めっちゃ思ってました。
コロぽち
コロぽち
まあ研究開発職の母数がそもそも少ないからな…

 

そこで当記事では「大企業の研究職に就くメリット・デメリット」に関して解説しますね。

結論を先に言ってしまうとデメリットよりもメリットの方が多いです。(個人的には)

 

ぜひ当記事を読んで大企業の研究職で働くイメージを膨らませてくださいね!

 

この記事はこんな方におすすめ
  • 大企業研究職の情報を得て、就活を有利に進めたい方
  • 周りのライバルが知らない研究職情報を知っておきたい方
  • 大企業研究職の雰囲気を把握しておきたい方

 

大企業の研究職に就くメリット5選

僕が大手企業の研究職を何年かやって感じたメリットは以下の5点です。

 

  • 基本的に研究開発費には困らない
  • 忙しくない時はすんなり帰れる
  • 周りの雰囲気が穏やかで、みんな優しい
  • 給料が良い
  • 若手に挑戦させてくれる環境が整っている

 

順々に説明しますね。

 

基本的に研究開発費には困らない

企業で研究しているところ

大手企業の研究職は、大学のビッグラボとそん色ないくらい研究開発費が豊富です。

僕が元々所属していた研究室も決して研究費が少ないわけではなかったですが、それを上回る研究費が割り当てられます。

 

あと実際に企業に入って驚いたこととしては、こんなことがあります。

 

  • ピペットマンのチップを自分たちで1本ずつ補充しない
  • 細胞の培地も自分たちで1から混ぜて作らない
  • インキュベーターの掃除なし(勝手に庫内を高熱滅菌してくれる)
  • 高額な試薬も比較的容易に買えてしまう
  • bufferなどを自分で作らなくて良い(派遣さんが作製してくださる)

 

コロぽち
コロぽち
え、ピペットマンのチップを補充しないってどういうこと?
バイオさん
バイオさん
基本的にチップが詰められているやつを買ったりするよ。

 

 

こんな感じですでに詰められているやつを買います。

 

コロぽち
コロぽち
てかAmazonとかYahoo!って研究関連も売ってんのかよ
バイオさん
バイオさん
以下のようなバラ売りもちゃんと売っているというね…!

 

 

あと試薬キットや測定機器も最先端のものが使えるので、大学と比べると作業効率が圧倒的に違う!

例えば遺伝子を切断する際に活用する制限酵素も、下記のような最新商品が使えたりします。

1種類のbufferで単一プロトコル、そして15分で反応が完結するというナイスな代物です。

 

大学だと教育的な意味も込めて、失敗してもいいように安い試薬キットなどを使う傾向があると思います。

しかし企業では「社員の成長<研究成果」なので、成果を出すための投資は惜しまないというスタンスだと感じます。

社員の成長を軽視しているわけではありませんよ。

 

お金がないから新しいアイデアが試せない…ということは基本的にないです。

 

コロぽち
コロぽち
もちろん無尽蔵にお金が使えるわけではないけどな。
バイオさん
バイオさん
金銭感覚がマヒしないように注意しないと…。

 

忙しくない時はすんなり帰れる

早く仕事が終わって遊びほうける社員

企業だと忙しい時期とそうでない時期がはっきり分かれます。

正直、忙しい時期はブラック研究室に匹敵する作業時間が必要になります。

 

コロぽち
コロぽち
まあコイツの作業効率が悪いだけだけどな。
バイオさん
バイオさん
生産性って何だろう?(真顔

 

一方、忙しくない時期は極端な話、16時とかに仕事を切り上げて帰ることも可能です。

僕もそういう時期には早く退社して、カフェでブログ記事書いたり、英語の勉強したり、論文を読んだりしています。

 

時期にもよりますが、大企業だと本業と副業にメリハリをつけて取り組めるというのが個人的にありがたいと思っています。

 

コロぽち
コロぽち
大学のラボだと15~16時って、帰るよりもむしろ来る時間帯だよな。
バイオさん
バイオさん
そして深夜4~5時くらいまで研究するみたいな感じね。それはあるある。

 

周りの雰囲気が穏やかで、みんな優しい

研究職でディスカッションしているところ

企業や職場によって違いがあるとは思いますが、僕がいる部署は雰囲気が穏やかで、みんな優しいです。

今の企業に入ってから一度も以下のようなことを言われたことがありません。

 

  • そんなの自分の頭で考えろ!
  • そんなこともわからないの?
  • 才能無いから研究辞めたら?

 

コロぽち
コロぽち
さりげなく自分が学生時代に言われたことを紹介するのやめーや
バイオさん
バイオさん
アルコールに溺れる生活じゃなくなったのはデカい

 

 

質問があればすぐに聞ける環境が整っていますし、新しい実験技術を学びたい時には他部署の方にも相談できたりします。

誰かに頼られて、そして自分も誰かを頼る。

こういった文化がしっかり根付いているのが大企業の研究職の良いところだと感じます。

 

給料が良い

大企業の給料の良さを表す図

正直、給料は良いです。

平均年収.jpというサイトによると平均28年度の年収全国平均は422万円ですが、大企業の研究職であれば入社1年目でそれを超えるはず。

 

余談ですが、僕の友人が入った別の企業では30代で年収1千万を超えるとか…。(羨ましい…)

大企業は収入面で非常に恵まれていると感じます。

身の丈に合ってない高待遇だと感じてしまう瞬間もありますが…
期待に応えるべく自己研鑚は必須!

 

収入が安定すると精神的にも余裕が生まれるので全力で研究に没頭することができますね。

かつ土日も副業のような新しい取り組みに自己投資することができます。

 

収入面で不安があると何をしていても「このままで良いのか…」とモヤモヤを抱えることになってしまうので、そういう不安を無くしてくれるのもメリットの1つです。

 

若手に挑戦させてくれる環境が整っている

新しいことにチャレンジしている若手社員

世界のトップラボに数年間留学に行かせてくれたり、情報収集という名目で国際学会に行かせてくれたり、若手研究者を成長・挑戦させてくれる環境が整っています。

博士号やMBAを取得することも可能なので、幅広い選択肢を用意してくれているのがありがたいですね。

 

バイオさん
バイオさん
逆に挑戦しないと怒られるくらい、若手の挑戦には前向きですね。
コロぽち
コロぽち
ここまで支援してくれたら若手もやってやるぞ!って気持ちになれるよな。

大企業の研究職に就くデメリット5選

一方で、デメリットだなーと感じる点は以下の通りです。

 

  • 優秀な人が多すぎ問題(努力するのは当たり前)
  • 「働き方改革」は研究者にとって辛すぎる
  • テーマがいきなり強制終了する場合あり
  • 世の中の謎を解き明かす研究 <<< 企業利益に繋がる研究
  • 研究以外の部分で気を遣うことが多い(人間関係とか)

 

1つずつ説明していきます。

 

優秀な人が多すぎ問題(努力するのは当たり前)

優秀な人の頭の中

大企業にはどんな人がいるか?とSNS上で調べたりすると、

使えないのに給料だけたくさんもらっている無能

などマイナスイメージが先行しているように感じます。

 

それがどの分野の方(営業、企画、経理、生産、開発、研究など)を指すかわからないですが、少なくとも研究職は超優秀な方ばかりです。

 

僕が学生だったころ、大企業の研究職に就職した超優秀な先輩が数年で辞めてしまって「何でだろう?」って思ったことがありました。

でも企業の研究職に従事するようになった今なら、なんとなくその気持ちがわかります。

多分周りが優秀すぎてついていけないと悟ったからではないかと。

 

例えるなら、今まで趣味程度で野球をやってた普通の高校生が、ある時いきなり超強豪校の野球部に強制入部させられるような感じ。

超強豪校の野球部員ならそつなくこなしてしまう練習量も、その高校生にとっては地獄でしかないですよね。

あまりにも周りが凄すぎて心を折られてしまう可能性が大企業の研究職にはあります。

 

学生のころ、研究室で抜群に成果を出していた人がゾロゾロ集まってくるのが大企業の研究職です。

大企業はホワイトだから努力しなくてもお金がもらえる!というのは妄想です。

努力必須。

 

バイオさん
バイオさん
僕自身も実力不足を感じながら、なんとか食らいついていかねばと必死です。
コロぽち
コロぽち
まあ挑戦心や向上心が高い人間なら、非常にやりがいがある環境だと思うぞ。

 

「働き方改革」は研究者にとって辛すぎる

労働時間が限られた中で研究する社会人

いま大企業はどこもかしこも「働き方改革」に取り組んでいます。

この「働き方改革」は言ってしまえば「より少ない労働時間で、より良い結果を出せ」ということです。

 

しかし聞こえはいいですが、以下のような課題に直面している企業も多いのではと考えます。

 

  • 労働時間が減らされる
  • 研究開発費も年々縮小傾向(それでもまだかなり恵まれているが)
  • 基礎研究者の数も年々縮小傾向(買収のリスク、開発研究者が増える)

 

ちなみにこういった日本企業のリアルに関しては、2018年12月に出版された下記の雑誌が詳しいのでご参考まで。

学生も企業研究者も一度は読んだ方が良いと思う雑誌ですね。

 

このような状況を鑑みて大企業の「働き方改革」がうまくいくのか、僕は正直疑問です。

 

働きたくても労働時間が削られて働けない、お金もない、人もいない。

でも成果は今まで以上に創出せよ。

 

これは成果を無限創出できる錬金術師でもない限り難しい条件です。

特に研究は朝9時~17時までの作業時間で計画的にイノベーションを創れるものではないと僕は思っています。

 

あと会社にいる時間が少なくなっただけで、家で隠れてやる時間が結局増えるだけでは?という疑問も。

いまホワイト企業だったとしても、今後ブラック企業化する大企業も出てくるのではと僕は予想しています。

働きたくても働けないという問題とどう付き合っていくか?を常に考える必要に迫られるのが、ある意味でデメリットと考えます。

 

テーマがいきなり強制終了する場合あり

研究テーマが急に終了してしまって呆然とする企業研究者

せっかく頑張って取り組んでいたテーマなのに、ある時テーマがいきなり終了することがあります。

それは企業の経営戦略と合わないと判断されたからで、企業で研究をしているとこういうケースも珍しくありません。

 

大学だと「それまでにやってきたテーマだからなんとか論文化まで持っていこう」という思考が働きますよね?

ですが企業では「もうやっても意味がない」と経営陣に判断されたら強制終了です。

裏でこっそりやって逆転ホームランを打つ人もいますが、少数です。

 

僕自身は「まあ企業だからしょうがないよね…」と思って割り切っています。

が、わが子のように育ててきたテーマが急に終了させられたら誰だって辛いですよね。

 

大学の研究とはまた違うシビアさがあるのが企業研究で、大企業の研究職でもその事実は変わらないですね。

 

世の中の謎を解き明かす研究 <<< 企業利益に繋がる研究

研究の世界に転がっている様々な未解明なこと

断言しますが、全くお金にならない研究は企業研究にとって無価値です。

世の中の謎を解き明かす研究は個人的にもロマンを感じるので是非やりたいですが、

 

その謎を解き明かして何になるの?

その結果、どういったビジネスが創れるの?

それがビジネスになるのは何年後なの?多分○○年後じゃなくてはっきり言い切ってよ。

10年後にモノになる?そんなの待ってられないよ。

 

という質問に打ち砕かれる確率が非常に高いので、企業でやるのは非常に困難です。

 

いまは時代の流れもあり、ゴールが明らかでないと新規テーマも成立しにくい。

「ゴールが見えないからこそやるのが研究だろうが!」という意見は大賛成ですが、それはもう企業ではできにくくなってきています。

もしそういった研究がやりたい場合はやはりアカデミアでしょう。

 

研究以外の部分で気を遣うことが多い(人間関係とか)

上下関係がある企業の仕組み

これは企業でもアカデミアでもそんなに大差ないのかもしれませんが、大変だなあと思う点の1つです。

 

大企業は本当に色々な人がいます。

自分とまったく価値観が合わない人もいます。

でもそういった人達と一緒に研究して成果を創出するのもまた仕事です。

 

これは色々な人がいる大企業で働く上で受け入れなければならないデメリットの1つだと考えます。

 

コロぽち
コロぽち
まあ大企業っていうか、社会ってそんなもんじゃね?
バイオさん
バイオさん
そうだね、「環境に適応する力」がないと結局どこにいってもやっていけないと思うなあ。

 

大企業の研究職はつらいけど総合的に見たらメリットが絶対に勝つ

メリットとデメリットが喧嘩しているところ

というわけで今回の記事は以上になります。

デメリットを読むと「大企業の研究職って大丈夫…?」と思うかもしれません。

 

しかし、なんだかんだ大企業の研究職は絶対にメリットの方が勝つと思っています。

自分の意志一つで色々なことに挑戦できるのは間違いないですし、福利厚生に関しても恵まれています。

 

大企業というぬるま湯に浸かって堕落するのも自由、大企業という環境を全力で活用してのし上がってやる!と奮起するのも自由です。

世間に転がっている「大企業の研究職は成長できない!」という情報を鵜呑みにせず、ぜひ大企業の研究職に挑戦してみてください。

 

ではではっ

 

本記事で書いた内容が参考になったのであれば、是非「【理系院生の就活】研究開発職に就くためのノウハウ・方法論まとめ」もご覧ください。

修士卒で大手企業の研究職に内定をいただいた僕が就活ノウハウに関してまとめた記事です。

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ABOUT ME
くりぷとバイオ
くりぷとバイオ
研究を一生続けていくため、まずお金の不安を解消すべく副業を始めた20代科学者。 旧帝大を修士で卒業後、大手企業で基礎研究職に従事。 研究室時代はストレスで心身を病みながらも日夜実験に取り組み、運良く筆頭著者論文を複数投稿することに成功した苦労人&棚ぼたマン(自称)。 暗号資産の面白さ・可能性に惚れこみCoinMarketCapの銘柄を全部調べた経験あり。