OB訪問は就活で有利になるって聞くけど実際どうなの?
理系就活でも内定獲るには必要?
OB訪問はどういう目的でやれば良いの?
この記事では上記の疑問に答えます。
本記事の内容
修士課程で大学を卒業後に、大手企業で研究しているくりぷとバイオ(@cryptobiotech)と申します。
幸いにも就活では製薬・食品など様々な企業から研究職・研究開発職の内定をいただくことができました。
当記事では「OB訪問は就活で有利になるか?」ということを実体験から解説しますね。
ぶっちゃけ有利にはなるけれど、それだけで内定が獲れると思うのは勘違いです。
OB訪問は何のためにやればいいのか?
ということを詳しくご説明するので、OB訪問の目的を誤って解釈したくないという方はぜひご一読ください。
2~3分で読めるので、ふとした時に読んでいただければ幸いです。
目次
OB訪問は就活で有利になるが内定を獲れるわけではない
OB訪問は確かに就活で有利になります。
21卒から通年採用化で就活の戦略が多様化すると予想されるため、OB訪問でリアルな声を集めるのは重要。
でも、ぶっちゃけそれだけです。
OB訪問が内定に直接つながるというわけではありません。
なぜそう思うのか?
それは僕が下記のようなリアルな現実を見てきたからです。
OB訪問しまくったけど結局1社も受からなかった知り合い
・「自分にピッタリな雰囲気の企業を見つけるために」とにかくOB訪問でリアルな声を集めようとした友人。
・訪問企業数は10社を軽く超える。
・OB訪問のために新幹線代などで15万円程度使う。
・研究せずに教授からもブチ切れられるも、無視してOB訪問に励む。
・しかし結局志望していた企業には1社も受からず、卒業間際になんとかブラック企業に滑り込む。
・1年で精神を病み退職。公務員を目指していたがその後は知らない。
上記は学生視点での例ですが、僕が実際にOB訪問を受ける側になってから、下記のようなことを体験しました。
OB訪問を受けた学生さんが結局1人も弊社に受かっていない問題
・就活生からOB訪問依頼を5~6人受ける。
・居酒屋やカフェでフランクに会話。
・来てくれた学生さんは働く意欲もあってコミュ力抜群。
・実績もあるし、一緒に働けたら頼りになりそうな人ばかりという印象。
・皆、弊社に内定が決まるのではと思っていた。
・しかしフタを開けてみると、1人も内定が出た人はいなかった。
この経験を経て、改めて「OB訪問って内定にそこまで関係ないな」と思うようになりました。
OB訪問で社員さんに気に入ってもらえれば内定率が上がるかも。
みたいな思惑を学生さんは持っているのかもしれませんが、基本的にOB訪問を受けてくれる若手社員は人事と何の関係もありません。
正直、来てくれた社員に媚を売っても何の価値もないです。
ただその社員の気分が良くなって、それで終わり。
「○○大学の△△さん、凄い良い子でしたよ! ウチで採りましょう!」
みたいな期待感爆発なストーリーは、ツチノコを発見するくらいレアイベントだということを自覚しておきましょう。
しかも最近ではOB訪問でセクハラが横行している話も聞きます。
これはきっとOB側が就活生に「こちらの要望を飲まないと入社できなくするぞ」みたいな脅し文句を言っているのでしょう。
でもそんな大層な人事権を、OB訪問で来る社員程度が持っているわけありませんよ笑
だから就活生のあなたは、OB訪問にそこまで期待しすぎてはいけない。
OB訪問は確かに就活で有利に働きますが、絶対勝利の武器になることはありません。
そこを勘違いしていると、セクハラ問題のように社会人失格の輩につけこまれるのでご注意を。
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OB訪問は本命企業を“自分の目で”評価するためにある
OB訪問は、自分の本命企業が「本当に本命で合っているのか?」を判断するために行います。
「企業人にアピールして内定のコネをゲットしよう!」ではありません。
自己分析や企業研究を進めていると「この企業に行きたい!」と思う企業群の特徴がわかってきます。
ただ、その「行きたい!」という感情はあくまで自分自身の過去の経験や、企業ホームページ情報に基づいて湧いてきたもの。
- その企業で働いている人ってどんな雰囲気なんだろう?
- 実際どんな仕事をやっているのかな?
- 会社の良い部分だけでなく、悪い部分もあるよね?
みたいな疑問は当然、企業ホームページでは解決してくれません。
企業ホームページは「当社はこんなにも魅力的です!」と宣伝するためのもの。
企業ホームページだけ見ていても本当の真実はわかりません。
「本命だ!」と思った企業が本当に合っているのかどうか?
実は見た目がホワイト企業なだけで実はブラック企業ではないのか?
こういうことを確認するためにOB訪問をしましょう。
それを確かめるくらいなら若手社員と話すだけでも十分伝わってきます。
例えば以下のようなことで「この企業は大丈夫か?」を推し量ることも可能です。
- 疲れた顔をしていないか?
- 話していると徐々に会社の愚痴が出てこないか?
- こっちの話をしっかり聞いてくれるか?
- 一方的な否定をしてこないか?
- 自分がその人と働きたいと思えるか?(重要)
会った人がたまたま歪んでいたということもあるので、本命企業と考えるのであれば同企業の社員と複数回OB訪問するのもあり。
複数回OB訪問して、それでも「やっぱりこの企業が良い!」と“自分が”思うのであればあなたの判断は間違っていません。
その企業から内定を獲得するために全力で事前準備しましょう。
OB訪問は「決断するための情報を集める」という発想で取り組むのがおすすめですね。
間違っても「内定を獲るため」という発想で取り組まないこと!
内定を獲るにはOB訪問などのコネづくりよりも実績の方が重要
最後に、当たり前のようで、意外にネット上に転がっていない事実を皆さんにお伝えしておきます。
OB訪問でコネをつくれ!みたいな意見をネットでよく見受けますが、実績のない人間がコネづくりをしても無意味です。
例えば研究職・研究開発職を志望するのであれば、必要なのはコネではなく「研究成果」です。
より具体的に言えば、学会発表数や、論文投稿数、書籍執筆数などがこれに該当します。
実力がない人間はどんなにコネつくっても採用されないというのは、スポーツで例えるとわかりやすいです。
例えば、あなたがサッカー日本代表の監督だとします。
どんな選手を日本代表に選びますかね?
自分の知り合いを「仲が良いから」という理由で選抜しますか?
「あの人は誰よりもサッカーを愛しているから、その想いだけで日本代表にふさわしい!」と一般人を選抜しますか?
多分、しませんよね。
もちろん監督であるあなたに選択権があるので、そういう人を選抜すること自体は可能です。
が、おそらく日本国民から総パッシングを受けて監督を解任させられるでしょう。
もし若手から選抜するなら、
「全日本高校サッカーで優勝したチームのエースストライカー」
「その世代で最も失点が少なかった鉄壁のキーパー」
を呼びたいと思うのが普通ですよね。
これは就活においても全く同じです。
例えば研究職でどんな学生を採用するか?と人事が考えた時、選考基準は当然「目に見える業績(=研究成果があるか?)」になります。
OB訪問をうまく利用できる人は就活でも有利になれますが、OB訪問に依存する人は就活で失敗します。
OB訪問が”直接”内定をもたらしてくれることは無いので、あくまで企業判断の一環としてOB訪問を実施するようにしましょうね!
というわけで当記事は以上です。
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ではではっ